【なぜ】大手ディーラーの営業を辞めて転職するまでの体験談
大学を卒業後に企業に就職をしたのですが、 最初の仕事は中小企業の事務所内での勤務であり、取引先との対応の手続きをしていました。
給料も安定をしていましたし将来性もある仕事だったのですが、 自分の中で何か違うと思うようになり、 一生この会社で仕事を続けていく事に不安を抱くようになって行き、 会社を辞める事にしたのです。
まだ23歳で若かったので就職先は幾らでもある状態でしたし、 どこにでも職はあると思っていたので、あっさりと辞めてしまったのです。
続いて次の就職先を探す事になったのですが、 当時は車が趣味でしたので車関係の仕事をして見たいと思い、 好きな事でしたら仕事にも意欲が沸くと考え、 大手ディーラーに就職をする事になりました。
大手ディーラーを辞めていった営業達…その理由は?
私の中で車をいじりたいと思う気持ちが強かったのですが、 整備士の免許を持っている訳でもありませんでしたのでディーラーの本来の仕事である車をお客様に販売する営業を担当する事になりました。
店頭に来られたお客様に車のお勧めポイントを説明したり、 展示会があれば会場のセッティングをするなど、営業以外にも与えられた仕事は多かったです。
私は営業成績が振るわないことも多く、営業以外の仕事で評価を頂く事でなんとか給料を頂いてる状態でした。
営業で個人の家庭を回ったり企業に新車の売込みをする営業が主な仕事ではありましたが、 わたしは営業マン特有の話術で物を買っていただく技術に欠けており、 人を引き込むのが得意ではありませんでした。
プライベートでは良く喋る方だったのですが、 相手に引かれてしまうと、そこから先の押しが利かずに諦めてしまうので、営業マンとしては失格であり本当に向いていなかった仕事だと感じました。
何度も辞めようと思いましたし、まだ若いので今から別の仕事に就いてみようと考えるほど辛かったです。
私の気持ちを後押しするかのように何人かの人が辞めて行った事がありましたが、 入社をして研修中に辞めてしまい、たったの2週間で退職した人もいました。
辞めていった人全てに共通することが「営業にて結果を出すことができず、上からのプレッシャーに耐えかねて辞めていく」ということです。
やはり営業として結果が出せなければ上司からの締め付けもきつくなり、自然と退職するような方向へと持っていかれてしまいます。
また、何十年にも渡り我が社の車に乗っていたお客様がいたのですが、 口も出ますし時には手が出るときもあるため恐れられていました。 そのお客様の度重なるクレームにより精神的な疾患を抱えてしまい、 出社を拒否するようになり うつ病になって勤続20年の大ベテランの先輩が辞めてしまった事もありました。
さらにまた、別の営業所の事ですが、私の勤務をしていた営業所に少しの間、新人研修の指導者として来られていた、勤続18年の大先輩がいたのです。
営業成績がとても良く、地域毎の販売台数で常に1位を取っている皆から神と言われている営業の神様と呼ばれた方でした。
自分の営業における技術を後輩達に伝授をしていたのですが、本当にプロフェッショナルな方で営業のお手本と言える方だったのです。
新人には厳しく接していて怖い一面もあり、手を抜いた物には容赦無く厳しい指導がありました。
ですがそれは仕事中の事であり、一旦仕事を離れるととても優しく、後輩を飲みに連れて行ったり困っている後輩にお金を貸してあげる心優しい方でした。
怒る時にも愛情があり、この方でしたら付いて行けると皆さん尊敬をしていた先輩だったのですが、別れは突然やってくるものです。
急に自殺をしてしまいこの世を去ってしまったのです。話を聞いた時は本当に信じられませんでしたし、 どうしてなんだろうと言う気持ちが駆け巡りました。
ショックは大きく、その日一日は何も出来ない状態でしたし、 何も考えられなくやる気も起こりませんでした。
同僚達も悲しい気持ちで泣いている人もいるくらいです。研修の時に先輩に付いて行き、顧客の方とのセールスのやり取りを見ていた事がありましたが、 営業のお手本である、物を売る前にまず自分を売りなさいと言う姿勢が全面に出ており、この方からでしたら車を買っても良いと思わせる、 魅力のある人柄が出ていました。
月に52台も売る理由を身に染みて知る事になりました。 その後、実績を評価されてある営業所の所長に任命をされたのですが、 課せられた使命と周りからのプレッシャーに耐えられなくなったのでしょう、 自ら命を絶ってしまい帰らぬ人になってしまいったのです。
このように(ディーラーにかかわらず)営業という仕事は、「売れなければ地獄、売っても地獄」の世界なのかもしれませんね。
ディーラーの仕事からおススメの転職先は?
先ほどもお話しした通り、私がディーラーとして働いている時に多くの営業が辞めていきました。
その理由は日々の厳しいノルマに耐えられなかったり、個人宅への飛び込み営業という営業方法が合わなかったりというのが主な理由です。
営業として働いている限りノルマが課されるのは当然ですが、業界によってはディーラーの営業ほど厳しいノルマが課されないところもあります。
また飛び込み営業という営業方法が合わない人は”ルート営業”として転職される方もいました。
ルート営業なら飛び込み営業と違い既存のお客様相手の営業なので、門前払いをくらったりひどい罵声を浴びせられたりということも少なくなってきます。
なので、今ディーラー営業として働いているものの「この仕事を一生続けることはできない」と考えている人はそういった転職先も選択肢の一つとして考えらるかもしれません。
営業を辞めたくディーラーから転職したいという方も、ぜひ一度上のページを見ておいて頂ければと思います。営業といっても様々な働き方があり、全てがあなたに合わないとは限りませんので。
また、私の回りの営業の中には22年間勤務をした後に44歳で自らの車を扱うお店を持ち、長年の夢であった職に就かれた先輩もいました。
長年、営業で勤務をしていた先輩ですが後輩にも顔受けがよく、何でも話せる良き理解者の先輩でした。ただ、営業マンは車の整備をする事ができませんし資格が無いので車に触れませんし何もする事ができません。
ディーラーには専属の整備士が数名勤務をしているのですが、 その先輩は整備士の仕事をそばで見ていて「自分も整備に関わる仕事がしたい!」と思うようになったようです。
専門学校に通って資格を取得して、 後に自分のお店を構える事になりました。
現在は本当に自分の就きたかった仕事をされており、自分から行動を起こし夢をつかむ大切さを教えてくれた素晴らしい先輩でした。
一方の私はというと仕事が辛く営業実績も上がらない状態でしたので、 辞めていく先輩を見ていたり、後輩たちが見切りをつけて退職する姿を見ていましたが、 何度も同じように辞めようと考えていました。
辞める先輩に誘われて一緒に辞めて同じ会社に就職をしないかと誘われた事もありました。
本当の所、自分には合っていない仕事であり、 将来の事を考えると一生続ける事はできないと思っていましたし、 いつかは辞めると思いつつもどうしても続けることができませんでした。
それは私個人の問題ではなく家族の問題に繋がって行くからです。 当時、家庭を持った身でありましたし家に帰れば妻が待っている状況でした。
妻は私を後押ししてくれていましたし、 毎日仕事に行く私の為に手作りの弁当を朝早くから作ってくれ、 愛情の篭った愛妻弁当を頂いていました。
車がまったく売れない日が続いてしまい、上司からはカミナリが落ちましたし、 周りからも駄目な奴だとレッテルを貼られた事もありました。
こんな状態で精神状態が向上する筈も無くいつも気分は落ち込んでいたのですが、家の中では妻に心配を掛けたくありませんのでいつも明るく振舞っていました。
ですが、妻には私の気持ちが以心伝心で伝わるらしく、「辛いけどがんばって」と励ます言葉を掛けてもらっていました。
結局は約4年間勤務をしたのですが、 「もう限界だ…」と妻に相談し、ディーラーの営業を辞めることにしました。 再就職先ですが工務店で資材の調達の仕事に就く事が出来ました。
仕事は厳しく毎日大変な日々を過ごしていますが、 ある意味営業よりは開放感があります。
営業の辛い日々を過したからこそ耐えられる精神状態が付いたのかも知れません。
同じように営業の仕事が辛くて転職をしようと迷っていられる方はたくさんいると思います。 私の周りにも営業の仕事に就いていられる方がいますが、 お話を聞いていると気持ちも分かりますし、経験した者で無いと分からない事があります
今の仕事が本当に続けられるかを見極めるのも必要ですし、 何か代わりにつきたい仕事があれば新しい職に就いても良いと思います。
もし「本当に新しい仕事が見つかるか不安だからやめられない…」と悩んでいるのなら、働きながら仕事を探すことも可能です。
もちろん、自分ひとりで転職活動を進めるとなると求人を探したり職務経歴書や経歴書の準備、面接日の手配などかなりの手間になりますが、転職エージェントを利用すればこういった負担も大幅に軽減され、仕事をしながらの転職活動も可能だと思いますので。
転職エージェントのDODAです。ディーラーからの転職を考えている人はぜひ利用してみてください。
現在、ディーラーの営業として働いているものの毎日ノルマに追われ「もう辞めたい…」と悩んでいるのであれば、一人で抱え込むのではなく、いろんな人に相談してみてください。一人で抱え込むと精神的に追い込まれてしまいますので。
ディーラーの営業を辞めて転職したいと考えている方の参考になれば幸いです。