【辞めてどうする!?】8年間働いたMRがMRを辞めたくなる理由!?
私は大学を卒業後、8年間製薬/医療機器系企業のMRとして勤務しておりました。 扱っていた製品は処方医薬品/医療器材でした。
製薬/医療機器業界が他業界と最も異なる点は営業をかける相手がいわゆる医療のプロである 医療従事者であることです。
MRは医療に必要な製薬知識や医療常識など最低限の知識を学ぶためMR試験という業界の試験をうけますが 基本、どんなに勉強しても臨床現場経験のある医師をはじめとした医療従事者よりはるかに劣る知識しかない状態で営業を行います。
その点、知識の未熟さを指摘され、罵詈雑言を浴びせられたために涙する人もとても多くこの業界で営業をするうえで辛いことの一つと言えるでしょう。
顧客からの依頼を受け毎日死ぬほど論文を読んだり全く興味がない医療知識を習得する辛さもあり、転職を考えたことは何度もありました。
もちろんMRも他業界の営業職も、営業として感じるつらさというのは基本的に同じだと思いますがMRの場合は営業職特有の辛さを感じる機会が多いように思いました。
さらにMRとして仕事をしていて、私にとって最もつらかった側面は、MRが会社から任される顧客を定期訪問するルートセールスを行う点にあったと思います。
ルートは基本数十件の顧客を担当して製品の売り込みをかけますが、PRした製品に対して「要らないよ」と言われても、 再度あの手この手でPRを行う義務を会社から負っています。
その顧客に嫌われても、唾をかけられても関係ありません。 その度、自分のことを嫌いな人に笑顔で会いに行くことほどつらいことはありませんでした。
これはMRに限らずルート営業を行う営業職の方が例外なく感じていることと思います。
現在は営業から本社企画系職種に転籍となりましたが、以後に感じることは朝出勤するときに自身の体調にかかわらず 「これから顧客に良い顔をしなくて良いんだな」と考えるだけで気持ちが楽になります。
営業は自身の都合ではなく顧客本位で動く仕事であるが故、つらい仕事だったなと思います。
Contents
なぜMRを辞めたくなるのか?
今回ご紹介した体験談はMRとして8年間働き、最終的に社内の事務員として働いている方の体験談ですそもそもなぜ「MRを辞めたい」という人が多いのでしょうか?
よく聞く理由として…
- 医者にひどい扱いを受ける
- 卸(MS)との人間関係を構築するのが大変
- 社内からの必要以上の圧力
こういったことが挙げられるでしょうか。
医者にひどい扱いをうける
2013年のピーク(65,752人)を境に減少傾向にあるMR。
今後は「医者に付加価値のある情報を与えられないと淘汰される」という話はよく聞きますが、医療のプロである医師に価値ある情報を伝えることは非常にハードルが高いです。
当然、そんな価値あるMRでなければ医師にとっては邪魔な存在です。医師はただでさえ忙しいのに、貴重な時間を少しでも無駄にするMRに対しては冷たく接しがちです。
なのでそもそも「医療に対して全く興味が持てない」という人は知識もあまり頭に入ってこず、付加価値をあたえられないため医師から邪険に扱われMRを辞めたいと感じがちになります。
そういった人がMRとして働き続けるには相当メンタルが強くなければ無理なはなしでしょう。
卸との人間関係を構築するのが大変
また、他業界なら卸とメーカーというと、立場的にメーカーの方が強くなることが多いですが、なぜかことMRとMS(卸)に関してはMSの方が立場が上のことも多いようです。
今回の体験談の方のように毎日顔を会わせなければいけないMSに嫌われでもしたらとてつもないストレスで、MRを辞めたくなっても仕方がありません。
社内からの必要以上の圧力
これはMRに限定された話ではありませんが、社内で「もっと売り上げをあげろ!」と必要以上に営業にプレッシャーをあたえ、無理やり売り上げをあげさせようとする企業も存在します。
このようなことが理由でうつ病となり、自殺してしまったMRの方もいますが、社外(医師や卸)でも社内(上司)でも絶え間なくストレスを感じていたらうつ病となってしまってもおかしくありません。
MRを辞めたいけど…辞められない!
このようにMRとして働くことには様々なストレスがつきものです。なので、もし「もうMRとして働くのは限界…」と感じているのであれば、他の仕事を探してみるのも一つの手といえるでしょう。
ただ、「MRを辞めたい!」と感じていても、実際に行動に移す人はあまり多くありません。よく言われるのが…
- (年齢などが理由で)本当に次の仕事が見つかるか不安…
- 今よりいい給料の仕事が見つけられるか不安…
- 人間関係がもっと悪くなるかも…
こういった理由です。恐らく、仕事がイヤでイヤで仕方なく、真剣に仕事を辞めることを考えた次に思い浮かぶのがこういった考えのはず。誰でも一度は経験がありますよね。
しかし、こういった理由に対して(100%とはいえないものの)対処法はあります。例えば…
●本当に次の仕事が見つかるか不安…
⇒仕事をしながら少しずつでもいいから転職活動を行い、働きながら転職先を見つけるということも可能。そうすれば「次の仕事が見つからない」というリスクを冒す必要がなくなる。
●今より給料のいい仕事が見つかるか不安…
⇒確かにMRの給料は高い。しかし、結局は「なに」を優先するのかという話。自分が仕事に対して「給料」を優先するのか、「ワークライフバランス」を優先するのか、「やりがい」を優先するのか、よく考えてみる
●人間関係が悪くなるかも…
⇒今の時代、インターネットが発達しているため、転職前にどういった業界や職種、会社の人間関係が悪くなりがちなのかについて多くの情報を得られるし、何よりMRを辞めて転職先を選べば医者のような非常に扱いの難しいお客を相手にする必要はなくなる。
こちらのページでも人間関係を見分けるためのコンテンツを紹介していますので、よければ参考にしてみてください⇒パワハラ・モラハラの少ない職場って?
このように、仕事を辞める前の「不安」に対しては必ず対処法があるものです。なので、思考停止してしまうのではなく、本当に何も解決方法はないのか、よく考えてみましょう。
ただ、一つ目の「本当に次の仕事が見つかるか不安…」と感じている人のなかには「忙しくて転職活動なんてしている暇がない!」という人もいるでしょう。
働きながらの転職活動は肉体的にかなりの負担となるのも事実です。MRとして働いているとどうしても時間との勝負になりますからね。
そこで働きながらMRからの転職を真剣に考えているのであれば、ぜひ転職エージェントのようなサービスを利用してください。
転職エージェントに登録しておけば、面倒くさい企業との面接日程交渉や、初めてだとよく分からない履歴書や職務経歴書の書き方についても教えてくれ、単純に転職活動の負担が減ります。
もちろん登録したからといって絶対に転職しなければならないわけではありません。登録したものの、「やっぱり今の仕事を続けることにした」という結論も当然ありえますし、むしろ「転職活動をして自分の転職市場の価値を知ったからこそ、今の仕事をつづけたほうがいい」と結論づける人も多いですからね。
ちなみにMRにおすすめの転職エージェントはDODAでしょうか。
メディカル業界に熟知した担当者もいるので、そんな人ならこれまでMRとして働いてきたあなたの強みをうまく引き出して転職活動をサポートしてくれるでしょう。そんな人に転職活動をサポートしてもらえるのと、してもらえないのとでは、おのずと転職結果にも大きく影響してきます。
ぜひ、自分の転職活動を最高の結果にするためにもDODAのような転職エージェントで優秀な担当者にサポートして頂ければと思います。
終わりに
今の仕事を「辞めたい…」と感じながらいやいや働き続けるのは何にも勝る”苦行”です。あの苦しみは経験したことがないと分からないものです。
そして同時に様々な「不安」に打ち勝てず、なかなか行動に移せない人の気持ちも痛いほどわかります。
- もし次の仕事が見つからなければ…
- 次の仕事が見つかったとしても、人間関係が悪かったら…
- 給料が下がってしまったら…
しかし、不安に負けて何も行動を起こさなければ現状は何も変わりません。こういった不安な状況に陥ったときこそ、その人の真価がとわれるのです。
ぜひ不安にうちかち、現状を少しでも改善するための行動をとって頂ければ幸いです。「MRを辞めたい…」と悩んでいる方の参考になれば幸いです。