【辞めたくなる!】銀行員のキツイ営業ノルマって!?
私は某メガバンクに平成21年に入行し窓口業務を約3年、外回り営業を約4年ほど経験し、その後自己都合で平成27年末に退職いたしました。
入行当初は窓口業務を行ったと書かせていただきましたが、窓口というのは通常の預金関係の事務をこなしながら、営業活動を行わなければなりません。
そういった意味では、銀行では窓口も外回りも【営業】と言って差し支えないと思います。
今回は私の経験談を交えつつ、銀行員の営業ノルマについてお伝えしたいと思います。
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1,2,3年目の銀行員のノルマって?
実際のノルマについてですが、新入社員の頃はまだ商品の販売資格(保険募集人など)を保有しておらずそもそも商品案内が出来ないこともあり、通常の窓口事務を覚えることがまず重要ですのでそれほど大きなノルマというものはありません。
なのでクレジットカードであったり、カードローンであったり、仕組みが複雑で無いものの声かけの訓練をするところから始まります。
窓口ですと、事務の合間にタイミング良く声掛けをし、なるべく時間をかけないように配慮しなければなりません。勿論、事務は正確に行いつつです。
それらを同時に行うにはやはり1年から2年ほどは時間を要します。2年目になって、資格の取得が出来、且つ商品知識もある程度研修などで得られるようになってくると、まずは先輩へトスアップすること自体がノルマになってきます。
要は、ざっくりした声かけまでは自分で行い、手続きや詳細な説明は先輩に任せるというやり方です。
支店によってどこまで本人にさせるかは様々ですが、私の場合(2年目)は投信については説明、手続きを先輩に助けてもらいながら月に1件やること、保険のトスアップを週に10件やること、というものが課されていました。
この数字だけ見ますとそれほど大変でないように感じますが、元本割リスクのある【運用商品】をざっくりとでも説明すること。
なお且つ間違ったことは決して言ってはいけない、お客様に依頼された預金業務や事務は正確に早くやらなければならないというプレッシャーは私にとってはなかなかのもので、毎日緊張しながら声かけをしていました。
3年目になると、自分で最初から最後までやることを求められ始め、具体的な数字が目標として設定されます。
私の場合は販売額で投信を1000万、保険を2000万程度だったと思います。
窓口3年目程度であれば、自信をつけさせる為なのか、どうにか達成出来る数字を設定されることが多いようです。
そもそも窓口に来る顧客は担当がつかない、外回りが回らない先なので、運用に回せる資金が少ない方が多いというのも理由の一つとは思いますが。
これが、窓口でなく外回りになるとだいぶ変わってきます。
私の場合は年次が上がってから外回りになったこともありますが、確か外回り一年目の頃は投信、保険合わせて販売額1億程度のノルマだったかと思います。
ノルマの達成が難しい商品
ちなみに、ノルマの達成が特に厳しい商品は、個人的に投信だと思います。元本割れのリスクが高い商品だからです。
貯蓄型の保険商品は、一定期間保有すれば保険会社が潰れない限りは、解約しても当初預け入れ金額よりも増えるものが多いです。
これまで定期預金で運用していた方が少しでも増やしたいとか、ご年配の方で自分で使うつもりがないので死亡保険で遺族に渡せればそれでいいという方は、比較的抵抗なくやられる方が多かったです。
やはり投信というと『ハイリスク運用』のイメージがあるのと、経済状況に左右されやすいので、そういったものに疎いという方には向きません。
実際のところは、そういう方にも「私たちが仕組みを丁寧に説明しますので。経済状況は私たちにその都度聞いてください」と言って提案しなければならないことも多かったですが。
ノルマ未達成の時は友人や家族に頼むことも…
そして投信に限らずですが何かノルマが達成出来ない場合、私は最後の手段として友人や家族に頼むこともありました。
ただしこの場合金額はあくまで少額またはお金が動かないもの、(たとえば投信口座開設の件数ノルマがあれば口座開設だけお願いするなど)が多く、ほとんど意味を成しません。
お金が絡むので人間関係が壊れることも懸念されます。
よく昔の保険会社などでは、自分が保険会社に就職したら家族に保険に入ってもらう、という話も聞いたことはありますが、銀行ではある程度制約もありますのでそれで数字を上げるのは難しいと思います。
ただ、当たり前ですが目標達成出来ない場合は上司に詰められることもあります。皆それが嫌で友人や家族にどうにか頼むわけです。
全くのゼロよりは1でも2でも数字があった方がまだ言い訳が立つからです。
また、正直に言ってしまえば、仲良くなったお客様にどうにかお願いして運用商品を購入してもらう、ということもあります。(よほどお互い信頼関係が無いとこれは出来ませんが…)
上司も上司で、その時の経済状況やマーケットの良し悪しもありますのでやっているけど目標達成出来ないことについてはそれほど言われません。
最近は時代の流れもあるのか女性に対して上司が激しく詰めているところはあまり見かけません。
ですが、それでもあまりにやる気がない、外回りなのに全然外回りしていない、というような人には怒鳴る上司もいるようですし、厳しく詰めるタイプの上司に毎回泣かされたという先輩の話も聞いたことがあります。
銀行の営業に疑問を抱き、退職へ
とは言え、銀行の場合はどんなにノルマが達成出来ずともクビにはなりません。また、歩合制ではないので毎月の基本給も変動はありません。
自分が上司や先輩からのプレッシャーに耐えられるか、それに尽きると思います。
ノルマが達成出来るまでは、毎日毎日憂鬱になりますし、私の場合は日を追うごとに一体どうしたらいいのか分からなくなることも多かったです。
証券会社でも保険会社でもないのに何故そんなにも投信や保険を売れと言われるのかもよく分からなくなっていました。
私は個人的には銀行は運用ばかりに傾斜してはいけないと思っています。ですが商品ノルマがある以上、積極的に運用提案をせざるを得ません。
銀行は金融のプロと言われます。何でも対応出来ます、ニーズに応えられますと謳っています。
ですがそこで働く人たちにはそれが負担となってのしかかるのです。
昔の銀行と今の銀行では、役割が全く変わってきているということを強く感じたのをいまでもよく覚えています。
結局、そのような負担を感じながら働き続けることはできず、(ページ冒頭でも説明した通り)私は銀行を退職して結婚、今では主婦をしています。
銀行の営業を辞めたい人はどうすればいい?
ノルマなどが理由で銀行の営業がきつくて辞めたい場合、どうすればいいのでしょう。
もちろん先ずは金融知識を吸収しつつ営業ノウハウを学び、ノルマを達成する努力をして頂ければとおもいますが、人にはやはり向き不向きがあります。
どうしても日々のノルマを耐えられないという人もいるでしょう。
そんな人は転職するのも選択肢の一つですが、ではどこに転職すればいいのでしょうか。
ここで、「他の銀行員はどんな業界のどのような職種に転職しているの?」と疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。
もし「銀行員とは違う他の仕事に転職したい」というのであれば下のページで私が実際に回りの銀行員から聞いた転職先についてご紹介していますので、興味のある方は参考にしてもらえればと思います。
また、「銀行のノルマにどうしても耐えられない!」というのであれば、辞める辞めないにかかわらず早めに転職活動を始めておくことをおススメします。
銀行の営業よりもノルマに厳しくない営業職なんていくらでもありますし、そもそも営業以外の職種を目指すという選択肢も考えられます、が、いずれにせよ異業界、異職種への転職は若ければ若い方が有利です。
また、転職活動を実際に初め、求人情報に触れることであなたが想像している以上に悪い条件でしか転職できないこともよくあります。
ただ、それが悪いわけではなく「これならもうちょっと銀行の営業としてキャリアを積んだ方がいいのかもしれない」と考え直すキッカケにもなります。
ただ、銀行の営業として働きながら転職活動をするのは大変です。最近は銀行も金融庁の監視があるためかなりクリーンな職場になったとはいえ、それでも働いたあとに転職活動となると挫折する人が多いです。
なので、働きながら転職活動をするのであれば、DODAのような転職エージェントを使いながらの転職活動をおススメします。
転職エージェントに登録すれば、履歴書や職務経歴書の書き方をおしえてもらえたり、面倒くさい面接日程の交渉などもかわりにおこなってくれます。
要するに転職活動の負担を大きく軽減してくれます。転職活動のすべてを一人でやろうとすると大きな負担ですが、こういったサポート役がいると全然違いますからね。
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銀行の営業ノルマに長い間、耐え続けるのは一筋縄ではいきませんし、誰しもができることではないと思います。
なのでもし、今限界を感じているのであれば少し違った道を探してみるのも悪くないのではないでしょうか。
銀行という閉塞的な場所で働いているとついつい忘れがちですが、世の中には様々な職が存在しますからね。
「ノルマで銀行の営業を辞めたい…」と悩んでいる方の参考おになれば幸いです。